興味を持とうと足掻くのがすでにキツい
俺は、今の自分が昔の自分と比べて、凄くつまらない人間になっているという自覚を強く持っている。
青春時代に比べて凄く感度が低くなっている。
例えば、少年時代はドラクエの発売日にはドキドキワクワクが止まらなかった。
かっこいい曲を聴けば、それを演奏している自分を想像して鳥肌が立った。
可愛い女の子とどうすれば仲良くなれるか思案を巡らせることも日々余念がなかった。
付き合って振られた日は当時新作だった新海誠の秒速のコスモナウト見て泣いたり。
見惚れた数万円のブランド服を買う為に一生懸命頑張ってバイトしたりね。
渋谷や六本木のクラブで非日常感を味わいながら踊るのが楽しかった。
美容院で髪の色を数カ月毎に金にしたり、赤にしたり、青にしたりして楽しかった。
こういうのは極々一例だけど、「欲しい何か」とか「したい何か」で毎日が溢れていて割と常にワクワクしていた。
それに比べて、三十代の今ですよ。
インスタツイッターSNSは何もやらない。youtubeやニコニコ動画も見ない。TVも見ない。映画も見ない。アニメも見ない。ゲームも昔ほどハマれない。漫画も過去に買いまくった数千冊があるけど新作は全然増えてない。服も滅多に買わない。買っても昔と違って周囲から見て「パパ感」ある恰好しないとダメな気がして無難に無印とかユニクロになった。髪は2カ月に一回刈り上げて真新しいツーブロックゴリラになるだけ。音楽も全然聴かなくなった。ギャンブルは昔からしない。車も別に欲しいと思わない。
どうした。どうしてしまったんだ一体俺は。
割とつまんないんだよ今は毎日。
でもあらゆることに全然興味持てない。
興味を持とうと努力はしてみる。
でも、やっぱり、すぐにどうでもよくなってしまう。
どうでもいいっていうか、無理に続けようとすると、もはや苦痛になる。
まるで去勢でもされてしまったかのような変わりようだ。
でも、俺はまだ楽しみたいんだよ。
何かに強い興味を持っていたいんだよ。
じゃないと、毎日が楽しくならないだろ?
無気力人間よりも多趣味な人間の方が、ずっと生き生きしてて魅力的だろ?
でも最近、無理やり自分にそう言い聞かせるのも疲れてきた。
何かに興味を持たないと人生はつまらないのに、興味を持とうと努力しても苦痛しかないって完全に詰んでる気がする。
オッサンになるってこういうことなのか?
この世にどれだけ娯楽が溢れてても興味が持てないんだったら地獄でしかないやんけ。