冷凍都市のくらし、アイツ姿くらまし

独立して5年経った個人事業主のあれこれ

自意識肥大化人間の増大

岡村が矢部に「お前50のオッサンになってもまともに恋愛経験してないし結婚もしてないからそんななんだよ」って言われて、「あなた間違ってますよ」とか、それに過剰反応してしまってる高齢素人童貞とか高齢処女が世の中には結構多いっぽい。

 

岡村が矢部にそう言われたからと言って、別に赤の他人の貴方がそうだと言われたわけではないんだから一切気にしなくていいと思うんだけど。

 

あとこじるりが「スポーツしてて必然的に付いた筋肉ってわけじゃなく筋トレしまくってマッチョの人ってその筋肉が何の役に立つのかよく分からないし苦手」って発言しただけで世の筋トレマン達に今すげー粘着されてるのも同じ構図だよね。

 

それが誰かって明言してるわけじゃないのに、粘着してる人達それぞれが勝手に自分のことだと思って反応しちゃってる感じ。

 

これって、世の中の誰かが誰かのことをそう評するってことは、「口に出してないだけでボクワタシの身の回りの近しい誰かも、対象と似たような(と自分では思ってる)自分のことを実は同じくそう思ってるんじゃないか?」みたいな疑心暗鬼が生まれて、その結果、自分の中で不安が増大したり自尊心が傷つけられたりして、そこから生じるストレスを少しでも緩和しようと、あるいは心のバランスを少しでも取ろうと、自己肯定感を無理やりにでも捻りだそうとしてるが故に粘着してんのかな?

 

一言でいえば、コンプレックスが刺激されたから怒ってるって話。

 

自分と直接面識がある人間から刺激されて反応するなら分かるけど、会ったこともない自分とは遥か遠い位置にいる赤の他人の言動を受けて、それを自らの周囲にまで拡大化ないしは投影して不安になったり傷ついたりコンプレックスが刺激されちゃう人が世の中に一定数いるってのは、それだけ自意識が肥大化してる人の数が現代社会には多いってことの証じゃね?

 

ツイッターとかインスタとか常日頃やってて手放せなくなっちゃってる人って比較的その傾向にあんじゃない?

 

本来は人類の99.9%の人間にとって糞程どうでもいい存在であるはずの「自分如き」が分不相応にも簡単に世の中に一丁前に自分如きを発信できるツールを持ってしまって、それにほぼ毎日アクセスしないと気が済まないくらいに依存しちゃってる人ってさ、もう自分一人では自分を保てないわけ。まともな自己肯定感や幸福感を育めないわけ。逐一赤の他人の誰かから承認してもらわないと自分の価値が見出せない体になっちゃってるわけですね。今から1年間SNSで一切自分を発信しないで生きて下さいって言われたら、ヘビースモーカーが禁煙するより禁断症状出てアバババとか泡吹いちゃう人達。

 

最初はまともだったはずの人も、そういうツールに長年依存することで、いつしかそうなっちゃう。承認や評価が生き甲斐のお化けになっちゃう。そうやって自意識が際限なく肥大化していった結果、自分の知らない赤の他人の勝手な思想や言動にすらどうしてもいちいち反応してしまう。反応しないと気が済まない。

 

もっと言うなら、リアル社会の半径5mの人間関係で自己承認欲求がきちんと正常に満たされていればいちいち双方向性のSNSで不特定多数の他人に自分のことを逐一報告したりグチったりする必要ってほぼないわけです。それが満たされない環境にいるから毎日ログインとかして依存しちゃうわけです。

 

まあそうやって発信すること自体が唯一無二の仕事で、それがないと実態として生きていけない、飯が食えない人ってのならそうなるのが普通なんだろうけど。例えば何十万人っていう読者やファンを常に満足させてないと今すぐ廃業しちゃうような中卒の漫画家とか芸能人とかさ。

 

でも今の世の中って必要に迫られて致し方なくそういう形態を取ってる人達だけじゃなくて、フッツーの人がみんな片手間とか所詮は副業レベルでSNSやってんじゃん。

 

そんで結果的にそういう人が増えちゃったんじゃない?って話。終わり。